帯状疱疹ワクチンについて(50歳以上)(診察の上予約となります)
掲載日:2022年11月30日
帯状疱疹とは
体の片側の一部にピリピリとした痛みが現れ、その部分に赤い発疹が出現する病気 です。
子供の頃に水ぼうそう(水痘)にかかると、治った後もウイルスが体内に潜伏し、免 疫力が落ちたことをきっかけに再活性化して発症します。
日本人成人の 90%以上は、このウイルスが体内に潜伏していて、特に 50 歳代から発症しやすくなり、80 歳までに 3 人に 1 人が発症すると言われています。
帯状疱疹が頭部や顔面に出ると、目や耳の神経が障害され、めまい・耳鳴りといった合併症を起こします。重症化すると失明や難聴、顔面神経麻痺による顔のゆがみなど、 重い後遺症が残る危険があります。
帯状疱疹後神経痛とは
また帯状疱疹が治った後も、長期に痛みが残ることがあり、帯状疱疹後神経痛(PHN) と呼ばれています。これは帯状疱疹による神経の炎症が原因で、神経を傷つけてしま った結果、神経痛が残ってしまった状態です。
強い痛みのために、仕事に集中できない・眠れないなど、日常生活に支障をきたすこ とがあります。1 年以上痛みに悩まされ、長期にわたり服薬等の治療が必要となる場合もあります。
50 歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約 2 割が帯状疱疹後神経痛(PHN)になると言われています。
帯状疱疹ワクチンの種類
水ぼうそうにかかったことのある人の帯状疱疹予防として、2 種類のワクチンがあります。
・水痘ワクチン「ビケン」
・帯状疱疹ワクチン「シングリックス」
どちらも 50 歳以上の人に接種が可能です。 (任意接種となります)
水痘ワクチン 「ビケン」 |
帯状疱疹ワクチン 「シングリックス」 |
|
ワクチンの種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
接種回数 | 1回 |
2回(2ヶ月後に2回目。遅くとも6ヶ月後までに接種) |
予防効果 | 50~60% | 90%以上 |
持続期間 | 5年程度 | 9年以上 |
副作用 |
接種部位の痛み、腫れ、発赤 (3日~1週間で消失) |
接種部位の痛み、腫れ、発赤、筋肉痛、全身倦怠感 (3日~1週間で消失) |
料金(税込) | 診察料 1,100円 ワクチン料金 7,700円 |
診察料 1,100円 ワクチン料金 22,000円 |
長所 |
1回で済む 値段が安い |
免疫が低下している人にも接種できる 予防効果が高い 持続時間が長い |
短所 |
免疫が低下している人には接種できない 持続時間が短い (5年を超えると有効性が減弱する) |
2回の接種が必要 値段が高い |